夏の北海道&東日本パス

2010年の夏もJR北海道・JR東日本・青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道・北越急行・富士急行線の普通・快速列車などが乗り降り自由の「北海道&東日本パス」が発売される。今回は利用できる列車や有効期間に関する大幅な変更点があるので、簡単に概要を整理してみよう。


■北海道&東日本パスの概要と主な変更点

発売額(1枚)-大人10,000円、こども5,000円
※夏シーズンから従来は設定が無かったこども用の「北海道&東日本パス」を発売開始。仮に大人2名、こども2名で旅行をする場合、きっぷの合計額は30,000円となる。

有効期間
きっぷの利用開始日から連続した7日間
※従来は連続した5日間だったが、夏シーズンから7日間連続で利用できるようになった。有効期間が増えたので、ゆったりと旅を楽しめる。

発売箇所
JR北海道およびJR東日本の主な駅の「みどりの窓口」または「駅の旅行センター」、JR東日本の「もしもし券売機Kaeruくん」設置駅、周辺の主な旅行会社など
※発売箇所は従来どおり(変更なし)

乗車できる路線

一部の路線は省略
JR北海道の在来線、JR東日本の在来線、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、北越急行、富士急行線
※乗車できる路線は従来どおり(変更なし)

乗車できる列車
(1) 「北海道&東日本パス」のみで乗車できる 列車
(1-1) 普通・快速列車の普通車自由席
(1-2) 蟹田~木古内間、新夕張~新得間の特急列車自由席(区間内の相互利用に限る)
※2010年の夏シーズンから「北海道&東日本パス」だけで急行はまなすの普通車自由席に乗車することはできなくなったので十分に注意しよう。急行列車に乗車する場合は別途に急行券などが必要。

(2) 「北海道&東日本パス」の他に別途追加料金を支払うことで乗車できる列車
(2-1) 普通・快速列車の普通車指定席(普通車指定席券が必要)
(2-2) 普通・快速列車のグリーン車自由席(グリーン車自由席券 が必要)
(2-3) 青森~函館間の特急列車自由席(自由席特急券が必要)
(2-4) 急行列車(急行はまなす、急行きたぐに、臨時急行能登、臨時急行相馬野馬追号、臨時急行仙台七夕など) (急行券などが必要 ※自由席・指定席・グリーン席・寝台車も利用可能)
(2-5) ホームライナー(ライナー券、または乗車整理券が必要)
※2010年の夏シーズンから急行券を購入すれば急行列車に乗車できるようになった。これは非常に大きな変更点である。また、急行券の他に指定席券(ドリームカー・カーペットカーを含む)、グリーン車自由席券・指定席券、寝台券(開放A寝台・B寝台)を追加購入すれば、これらの座席も利用できるようになった。
「北海道&東日本パス」のフリー区間内では、急行はまなすや急行きたぐにをはじめ、この夏には臨時急行能登、臨時急行仙台七夕、臨時急行相馬野馬追号などが運行される。


(3) 「北海道&東日本パス」で乗車できない列車
(3-1) 新幹線
(3-2) 特急列車(特例区間の特急列車普通車自由席を除く)
(3-5) 普通・快速列車のグリーン車指定席

旅先で「北海道&東日本パス」を提示した場合に受けられる利用特典
(特典その1) ユースホステルがユースホステル会員価格で利用できる!!
(特典その2) 駅レンタカーが割引料金で利用できる!!
(特典その3) 三鉄1日とく割フリーパスを購入できる!!
※利用特典は従来どおり(変更なし)


北海道&東日本パスの利用内容が大幅に変更されたことにより、JR東日本およびJR北海道エリアを普通・快速列車などで数日間旅行する場合は青春18きっぷよりも、利用可能日数や条件面などから、北海道&東日本パスのほうが便利でお得だという点が鮮明になった。青春18きっぷに比べて北海道&東日本パスの知名度はまだ決して高くはないが、この夏はおそらく存在感を増すだろう。

さて、現在も高い人気を持つ青春18きっぷであるが、2010年以降は新青森や新函館・北陸方面など、新幹線の新規開業が相次ぐ見込みで、新幹線に並行するJR在来線の第三セクター化などによって、利用できるエリアは年々狭まっていくものと思われる。また、夜行列車に関しても更なる減便や廃止の進行が予想される。

ただ、当サイトでは、もし仮に北海道&東日本パスや青春18きっぷ、あるいは日本国内に存在するあらゆるフリーパスが廃止されたとしても(これに関しては恐らく無いと思われるが)、日本から鉄道やバスなどをはじめとした公共交通機関の存在そのものがなくならない限り、公共交通機関でお得に旅行を楽しめる方法をウェブサイト上で紹介していく予定だ。


さて、当ブログでは9月上旬ごろまで、北海道&東日本パスに関する旅行情報などを紹介していく予定ですので、今後ともよろしくお願いいたします。
(青春18きっぷに関する旅行情報などについては、冬季の発売概要が分かり次第、順次紹介していく予定です)
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