@ 東京国立博物館
@ Tokyo National Museum
Tokyo National Museum (Honkan)
東京国立博物館は上野公園の北に位置する博物館。本館の前にはヨシノシダレが綺麗に咲いていた。日本を代表する博物館だけあって、訪れていた人の半分くらいは外国人で、特に西欧系外国人が多かった。最近、外国人の間では日本の博物館が注目を集めているらしい。
The Garden and Tea Houses
国立博物館の本館北側には庭園があり、春と秋のみ一般公開されている。今回、国立博物館を見学コースに組み込んだのは、この庭園を見てみたかったからだ。春は桜、秋は紅葉が見ごろだという。ここはかつて博物館に存在した動植物の研究部門「天産部」の名残らしい。
The Garden and Tea Houses
この庭園、最近は桜を見るために上野公園を訪れる外国人観光客に大人気なのだそうだ。庭園開放の期間中に庭園内では茶会が2回開かれる。
聞いた話では、外国人はインターネットのコミュニティサイトで茶会の参加者を募り、「○月○日△△時に××で集合」と呼びかけたところ、茶会には世界約20カ国から外国人が集まったという。インターネットを使って時間・場所指定で茶会の参加を呼びかけたら、世界中からこの庭園に外国人観光客が集まってくるのだから、彼らの行動力とネットワークは本当にすごい。
観光におけるインターネットの影響力は驚異的だ。インターネットの存在は、観光のあり方も確実に変えている。
しばし休憩した後、庭園の散策路を歩いてみる。
地面に桜の花びらが雪のように積もっており、それが太陽の光で見事なコントラストを描いていた。まさに日本画のような光景だ。
転合庵の前から眺めた博物館本館。
池のそばに立つショウフジザクラが見事だ。かつて動植物の研究部門があったため、この庭園内には珍しい種類の桜がたくさん咲いている。
Kujokan
庭園の奥にある九条館。元々は京都御所内にあった建物だが、その後赤坂に移り、1934年に九条家から寄贈されて現在の位置に移築された。
庭園を一通り見た後、博物館の本館に入った。国立博物館を見るのは学生以来、5年ぶりだ。館内2階では縄文時代から江戸時代までの美術品、1階と2階の一部では彫刻や刀剣、陶磁器などを展示している。美術品は重要文化財や国宝が多い。展示品は全てが撮影禁止というわけではなく、「撮影禁止」と書かれた一部の展示品(重要文化財や国宝など)以外は撮影が可能なようだ。
館内1階の一角には日本をイメージしたはがき(2種類)の裏側に、日本古来のデザインや動植物などが彫られたスタンプを自由に押すことが出来るコーナーがあった。これは中々面白い企画だと思った。たくさんの西欧系外国人がはがきにスタンプを押し、お土産として持ち帰っていった。外国人にはこのようなスタンプも受けが良いようだ。これは新鮮な発見だった。
Hyokeikan (Asian Gallery)
約1時間という駆け足で本館を見学し、隣接する表慶館(アジアギャラリー)を見学する。この建物、何と1909年(明治42年)に建てられたものだという。本館の建物と並んで国の重要文化財に指定されている。
館内では中国や朝鮮、エジプトの美術と考古遺物を展示している。ここも外国人の比率がかなり高かった。
Heiseikan
平成館は博物館敷地の少し奥に位置しており、見学者はあまり多くなかった。ここに来たのは初めてだが、ここまで来る人は少ないのかもしれない。
建物は1999年(平成11年)に完成した新しいもので、1階では考古の土器や生活道具、青銅器などを数多く展示している。建物2階へのエスカレータが止まっていたので何故なのかなと思ったら、2階は特別展示室らしい。
黒門近くの桜が綺麗だ。
The Gallery of Horyuji Treasures
最後に法隆寺宝物館を見学する。ここに来るのも初めて。こちらの建物は1999年(平成11年)に新築されたもので、それまでは週に1度しか展示物を見学できなかったという。法隆寺の献納宝物を全てまとめて保存・展示している。
博物館の前には人工の池があり、写真右手に重要文化財の黒門が見える。
国立博物館は駆け足で回っても2時間ほどかかったが、現在休館中の東洋館(2012年に開館予定)も含めれば、実際は見学にもっと時間がかかるであろう。
様々な博物館、動物園、美術館などが集まる上野公園は、観光地などでよく耳にする「一日中楽しめる」という言葉が本当にふさわしい公園だと思う。
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